HOME > 100を切るために必要な基本技術 > 飽きずに素振りを続けるコツ
ゴルフに限らず、野球やテニスなど道具を使うスポーツの上達には、練習〜それも「素振り」が欠かせません。特にゴルフの場合、球を打つにはお金が掛かります。無料で練習するには、公園等で実際に球を打つ訳にはいかないので、家の前や庭で素振りするしかありません。
しかし素振りほど、地味で退屈な練習はありません。実際に球を打たないので、初心者は「俺はちゃんと真っ直ぐ飛ばせるスイングになってるのか?」と不安に思うでしょう。上級者なら「頭が動いてないか?」「ヒールアップしてないか?」等、身体の動きをセルフチェック出来ますが、初心者には自分の身体がどう動いているのか、感じ取る事は簡単ではありません。
ゆえに、初心者は何となくクラブを振り回しているだけに終わり、そのうち「めんどくさいだけで上達しないや!」と辞めてしまいがちです。弱い心に打ち勝つのは簡単ではありませんが、飽きずに楽しみながら、素振りを続けていくためのコツはあります。
まず、自分の身体の動きが正しいのかどうか分からない人は、スイングをスマホやデジカメで撮影する方法が有効です。自分で分からなくても、動画に撮れば「トップでシャフトクロスになりすぎだ!」とか「ダウンで右肩が突っ込んでるな」とかを、客観的に見る事が出来ます。
最近のスマホは優秀なので、なめらかな動画が撮影できますし、スロー再生・コマ送りなども可能です。アンドロイド携帯だと出来ない機種があるかもしれませんが、高機能なカメラアプリをダウンロードすればOKです。そしてスマホを三脚に接続するか、椅子などに立てかけてセルフ撮影すれば、自分一人でもスイングを客観視できる練習が可能です。
しかし、夕暮れや夜では電灯の下であっても、光量不足で上手く撮影が出来ない事も多いです。そういう際は、正しい動きというのは一旦忘れて、クラブを速く振ることだけに注力した素振りを行えばよいです。その時に有効なのが、ユピテルなどのヘッドスピード測定器です。
単にクラブを振るだけでは、目安や目標も分からないので、つまらないで飽きてしまいがちです。しかしヘッドスピードを測定していれば「今日は最速43m/sが出た。次の目標は45だ!」というように、数値として明確に指標が出来るので、モチベーションを保つ材料となるのです。ちなみにアマチュア男性なら、ドライバーのHSが45以上出れば中々凄いレベルです。
またヘッドスピードは、タメの効いた正しいスイングをするほど速くなります。脇を締めるとか、コックや右肘のリリースを極限まで我慢するとか、色々試してみることで、クラブヘッドを速く振るコツが分かってくるはずです。
唯一注意したいことは、初心者は腕でクラブを振りがちなことです。飛球線方向に思いっきり腕を振るようにスイングすれば、ヘッドスピードは速く出ますが、シャフトが順しなりしてフェースがガバ開きしているので、球を打てば酷い右プッシュスライスになります。このようなスイングは絶対にしてはいけません!
★関連ページ;シャフトの逆しなりを生かす打ち方
そのような間違った動きでヘッドスピードが上がっても無意味です。腕は決して飛球線方向に振らず、身体の回転〜ボディーターンを使った遠心力だけでクラブを振って、ヘッドスピードを上げる素振りをする必要があります。ちなみに高機能な測定器=エプソンの M-Tracer では、球を打てば、クラブフェースが開いているかどうか?スイング軌道がアウトサイドインになっていないか?等まで測定できますが、何故か素振りでは測定が出来ませんので注意。
ほとんどのスポーツでは「体で覚えろ!」と言われます。人間は頭で正しい動きを理解していても、その動きを実戦するには反復練習で脳にインプットする必要があります。練習せずに上達することなどありえません。100切りしたければ、まずはスイングの基本を身体に覚え込ませるために、素振りを続ける事が有効です。地味なトレーニングですが、上記の方法を使って視覚的な目標を持ち、飽きずに楽しみながら練習を続けて下さい。