HOME > クラブの選び方 > 高反発ドライバーはどれ位飛距離が伸びるか?
現在売られているゴルフクラブには、反発力に規制が掛かっています。技術的にはもっと飛ぶクラブが作れるのですが、ゴルフルールで不適合となるので、ほとんどのメーカーがルールに適合するクラブしか販売していません。
※2008年1月より、反発係数が0.830を超えるドライバーは、ゴルフ規則で不適合となるとSLEルールで定められました。ミート率に直すとおよそ「1.50」程度が最大となります。
カタナゴルフやマルマン(マジェスティ)やプロギアなど、ルール適応外の高反発仕様のドライバーを作っている有名メーカーもあります。ただしドライバー1本10万円以上するなど「ボッタクリだ」と評判が立つほど値段が高いのがデメリットです。
一方でワークスゴルフやリンクスやヤードハンターなど、あまり有名ではないメーカーからも高反発ドライバーは販売されています。無名なだけで性能は同様ですし、値段も2万円前後とかなり安いので、興味のある人はこれらを試してみるとよいでしょう。
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ではこのような高反発ドライバーを使えば、一体どれくらい飛距離が伸びるのでしょうか? 週間ゴルフダイジェスト(2016年6/7号)に、高反発ドライバーの飛距離テストの数値があったので、参照してみます。テストはヘッドスピード=40m/sで測定され、ルール適応のドライバーだと平均211ヤード(ラン含める)というのが基準値です。
高反発ドライバーの中でも最も飛んだクラブ(プロギア「スーパーegg」、ENA「飛王ESプレミア」など)の平均は234ヤードということで、約10%(20ヤード超)飛距離が伸びたという結果でした。そこそこの高反発クラブでも、10〜15ヤード飛距離がアップしたと言うことです。値段が高くとも、それに見合った性能はあるようですね。
これらの高反発クラブは、競技会やハンデ算出のラウンドで使うのはルール違反になりますが、仲間内で遊ぶだけのラウンドなら、使用しても何も問題ありません。
※出典;カタナゴルフ公式カタログ
但し基本的には、カタナゴルフ・VOLTIOやマジェスティ・プレステジオなどの金ピカの高反発クラブは、富裕層のおじさん達が体力の衰えを『金の力』で補うクラブです。たとえ遊びのラウンドでも、若者が使っていると「卑怯だ!」と同伴者から非難の評判がたつのでご注意を。
高反発ドライバーが飛ぶ仕組みは、フェース部分の厚みを極力薄くしていることにあります。フェースが肉薄なほど、ボールと当たった時にフェースがたわみ、大きく反発することが飛距離がアップする理由です。テニスラケットのガット部分と同じような仕組みで、たわみが大きく取れるほど、強くはじき返せるのです。
但し、高反発ドライバーを使用する時には注意することがあります。上記のように、フェースが極めて肉薄に作られているため、破損する可能性があるのです。特にヘッドスピードが速い人は、打つとフェースが割れる危険性が高いです。
高反発ドライバーは、主に飛距離が落ちてきた高齢者ゴルファーに向けた商品です。大半が、対象者=ヘッドスピードが40m/s以下の人向けとされています。若くてパワーのある人、特にヘッドスピードが45m/sを越えるような人は、フェースが割れる危険があるので、高反発ドライバーは使用しない方が無難です。まともなゴルフショップなら、購入しようとすると店員から「ヘッドスピードが速い人は割れる可能性がある」と注意喚起されるはずです。
高反発ドライバーの飛距離まとめ
・ルール適合のドライバーに比べて最大で10%飛距離アップ!
・但し値段は高い!一本10万円以上もざらにある
・ヘッドスピードが45以上出る人は、フェースが割れる危険性あり!
余談ですが、SLEルールが適応される前、即ち2007年までに作られたクラブは反発規制が緩かったので、現在のクラブより高反発な可能性があります。中古ショップでも、2008年以前の古いドライバーが意外に高い値段で売られている場合がありますが、理由は反発係数が高いからです。ネットでは中古クラブの評判も多いので、選び方の参考になりやすいでしょう。
但し、フェースが高反発でもその他の性能(重心などスピン性能やシャフト等)が悪いので、かえって最新のルール適合クラブより飛距離が伸びない可能性もあるので注意です。しかも中古クラブなので、フェース面が割れる危険性も高いです。
従って、高反発ドライバーを使ってみたいなら、やはり最新のクラブにすべきなので、上記のような安価なメーカー品を選ぶのがベストです。高反発ドライバーや高反発ボールなど、ルール無視でテクノロジーの力をフル活用して凄いスコアを目指すのも(非公式のラウンドなら)一つのゴルフの楽しみ方でしょう。