初心者のアイアンセットの選び方～５つのポイント

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ゴルフクラブ選びは、分かっている人には楽しい行為ですが、初心者の人はどのような基準で選べばよいのか、よく分からないで迷うでしょう。ゴルフクラブは一見同じような物体に見えて、全然使い勝手が違うので、初心者が適切ではないクラブを買ってしまうと、スコアアップの足を引っ張ることになりかねません。

このページでは「アイアンセット」に絞って、初心者でも失敗しないクラブの選び方のポイントを説明してみます。というのは、ゴルフのアイアンは、初心者向けのタイプと上級者向けのタイプに、仕様がはっきり分かれています。ドライバーやウェッジやパターは、明確に初心者向け・上級者向けと分かれていませんが、アイアンは完璧に別物なので注意が必要です。

①.大型ヘッド＆キャビティバック形状が絶対！

初心者に向いたアイアンセットの特長は、ヘッドが大型で、キャビティバックという形をしたものです。キャビティバックとは、ヘッドの厚みが太くて、かつフェースの裏側が大きくえぐれて凹んでいる形状の事を言います。この形状だと「芯（スイートスポット）」のエリアが広がるので、ミスヒットになりにくいので、易しく打てるクラブなのです。

キャビティバックのアイアン。フェースの裏側が大きく凹んでいるのが特徴。

キャビティバックと真逆なのが「マッスルバック」という、ヘッドが小型で薄っぺらい1枚の板状で、裏側が凹んでいない形状のクラブで、軟鉄アイアンに多い形状です。マッスルバックのアイアンは、操作性が高い＝球を意図的に曲げやすい等のメリットがあるのですが、何せ芯が極端に狭いので、初心者には使いこなせない代物です。

★関連ページ；初心者は軟鉄アイアンのメリットを生かせない！

よって初心者は、大型ヘッドでキャビティバックのアイアンセットを選ぶことが絶対条件です。ショップで「初心者向け」とされているアイアンセットは、ほとんどがキャビティバック形状なので、選ぶことに問題はないはずです。

②.シャフトはカーボン製を選べ！

アイアンセットは、シャフトがスチール製（鉄）のものと、カーボン製のものが存在します。初心者の人は、絶対にカーボンシャフトを選ぶ事が重要なポイントです！

カーボンシャフトが初心者向けな理由は、軽くて振りやすいからです。カーボンシャフトの7番アイアンは重さが370～80グラム程度が平均ですが、スチール製シャフトの7番アイアンは400グラムを超え、重いものだと430グラム以上になります。たった50グラム程度と思うかもしれませんが、重いクラブを打ちこなすのは相当難しいです。当サイト管理人も初心者の頃に、背伸びしてスチールシャフトの重いアイアンを使って、随分上達が遠回りして後悔した経験があります。

③.ぶっ飛び系アイアン（7番で28度以下）は避けろ！

初心者向けの7番アイアンは、ロフト角30度が基準です。しかしアイアンセットの種類によっては、俗に「ぶっ飛び系（7番で26～28度）」と呼ばれるものも売られています。プロギアのeggシリーズが有名です。

（超ストロングロフトの代表格、プロギア・ＳＵＰＥＲｅｇｇ）

当然、ちゃんと打てればよく飛ぶわけですが、当サイトでは初心者がぶっ飛び系アイアンを使うことはお勧めしません。ロフトが立っているほど飛距離は伸びますが、同時に方向性は絶対に損なわれます。基本的にゴルフクラブの飛距離性能と方向性は、両立することが出来ないトレードオフ（二律背反）の関係にあります。

そしてアイアンで重要なポイントは、飛距離ではなく方向性・安定性です。飛距離が欲しい場面では、番手を上げて対応するのが基本です。

④.5番アイアンを捨ててユーティリティに！

近年のアイアンセットは5番～9番とＰＷ（ピッチングウェッジ）の6本が入っているものが標準です。しかし、長いクラブ（5番や6番）ほど使いこなす難易度が高いです。

最近は女子プロやシニアプロでも、5番アイアンを使わずユーティリティを入れる人が増えています。当サイト管理人も、5番はアイアンではなくユーティリティを使っています。その方が遙かにゴルフがやさしくなります。

★関連ページ；初心者は5番アイアンを捨ててユーティリティを使え！

ゆえにアイアンセットを買っても、5番は使わず別途ユーティリティを買うことをお勧めします。またコブラやキャロウェイなど一部のメーカーは、5番や6番がユーティリティになっている「コンボアイアンセット」も販売しているので、こうした製品を選ぶのも一つの方法です。

キャロウェイのユーティリティ&アイアンコンボセット

⑤.初心者は中古クラブも選択肢の一つ

最後に新品クラブではなく、中古クラブを買うことの可否について。初心者の人なら、中古クラブも選び方の選択肢に入れて良いです。

ゴルフクラブの性能はある程度行き着いており、特にアイアンについては、さほど進歩していません。溝規制によるスピン性能の低下など、むしろ退化している（させられている）部分すらあります。ですから最新のクラブを買わなくとも、別に不利には働きません。2010年以降のクラブなら、中古品を選んでも最新のクラブと大差ありません。

そして初心者は、スイングが発展途上なので、最初に「このクラブがぴったり合う！」と買ったものが、徐々に合わなくなってくる可能性もあります。ですから最初は安く買える中古クラブで始め、ゴルフにハマって上達してきたら買い換える･･･という選び方もありだと思います。