ゴルフ72のコツ
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US仕様(輸入品)ゴルフクラブの違い

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日本のゴルフショップではまれに「US仕様(アメリカ製)」と書かれたゴルフクラブが売られています。テーラーメイドやキャロウェイなどの外資系ブランドのゴルフクラブは、日本市場で売られている商品は「日本仕様」で作られており、US仕様のものとは若干スペックが異なり、日本人の体格や筋力に合わせてチューニングされています。

USモデルのゴルフクラブは、例えば同じテーラーメイドの「M2ドライバー」であっても、日本で普通に売られている物とは違いがあるので、購入時には注意が必要です。

日本のクラブとUS仕様のゴルフクラブの違いは、ロフト角やシャフトの長さは基本的に同じですが、重さとシャフトの固さが異なります。US仕様の方がクラブが重く、シャフトも硬いです。

重さは、US仕様のクラブの方が10〜20グラムほど重い事が多いです。20グラムと聞けば「大した差では無いじゃん?」と思うかも知れませんが、ゴルフクラブでは相当に大きな差です。ヘッドに付けるバランサーの鉛が1枚2.5〜5グラムで、これでも球筋に影響が出るほどスイング軌道が変わるのです。実際に20グラム差がある2本のクラブを持ち比べれば、初心者でも重さの差を手にはっきり感じられます。

シャフトについては、表示スペック自体が異なっており、US仕様の「R」シャフトと、日本製の「S」シャフトが同程度の固さというのが、口コミで定説となっています。つまり日本で普段Sシャフトを使っている人でも、US仕様のSだと硬すぎてしなりが全く感じられない可能性があるので、注意が必要です。

またクラブを握るグリップ部分も、日本の物より太く作られているケースも少なくないです。そしてアイアンでは、ライ角が日本仕様よりも1〜2度ほどアップライトになっている場合もある事も、見逃せない違いです。

要するに、US仕様のクラブいうのは、日本人よりも大柄で筋力も強いアメリカ人に合わせて設計されているので、一般的な日本人には若干オーバースペック気味なのです。長身で筋力に自信のある人なら特に問題は無いでしょうが、小柄で非力な人は購入を避けた方が賢明です。

US仕様のクラブの違いまとめ
・輸入品であるUSモデルのゴルフクラブは、重くてシャフトも硬い
・グリップが太かったり、ライ角がアップライトな事もある
・基本的には大柄でパワーのある人向けのスペック

ネットでは「シャフトが硬くて全然しならない」とか「重くて使いにくかった」という口コミをよく見かけます。一般的な体格と筋力の日本人では、使いこなすのが少々難しいクラブな事は、十分認識しておくべきです。値段が安いので魅力的に思うかも知れませんが、購入を検討する際は、ネットで評判を確認するだけでなく、試打して感触を確かめる事をお勧めします。

USモデルのクラブが安売りされる理由

では何故、大半の日本人にはオーバースペックであるUS仕様のクラブが売られるのでしょうか?

お店で見かけた人はすぐに気付くでしょうが、US仕様=輸入品のゴルフクラブは、全く同じブランドの日本クラブよりも値段が安く売られています。ドライバーなら1万円以上安い事もある位です。要するに、安売りできて(一部のゴルファーに)ウケがよいから販売されるのです。

ではUSモデルの値段が安くできる理由は何でしょうか?

まずUS仕様の輸入品には、日本製のようなメーカー保証が付いていません。日本のゴルフクラブは世界的に見ても高額ですが、メーカーが1年間などと手厚い保証を付けている事も原因です。現実問題として、ゴルフクラブを普通に使っていて、割れたり折れたりする事など滅多にないので「保証の有無なんて無意味だ」と言う口コミも多いです。

リセールバリューが低いという事も関係しています。USモデルのゴルフクラブは、欲しがる人が限られている=再販価格が低いので、ゴルフパートナーなどの中古ショップに売る際に買取値がかなり安く買い叩かれるのです。ゆえに販売するお店でも、リセールバリューの低さを補える値付けをあらかじめ行っている・・・という側面も一部あるでしょう。

日本製のクラブなら、買取価格はその時の中古品の販売価格の40%程度が基準ですが、USモデルは2〜30%まで下がるのが常です。特にテーラーメイドの直輸入品は、かなり出回っている「球数」が多いので、中古買取での値下がり率も非常に大きい傾向にあります。

   

また業者が、為替レートの変動(円高)で想定以上に安い値段で仕入れられた、という裏事情が噛んでいるケースもあるようです。例えばアメリカで400ドルのドライバーを、日本企業が100本仕入れる契約をした場合、契約書はドルベースなので4万ドルと書かれます。契約時の為替レートが1ドル=100円なら、400万円の仕入れ値となります。しかし契約から納品〜支払いには数ヶ月のタイムラグがあるのが常です。支払い時に1ドル=90円に円高が進んでいれば、日本の業者は360万円の支払いで済む訳です。

こうして安く仕入れられた分、小売価格も安くできる・・・というケースもあるそうです。ゴルフクラブに限らず、ワインやブランド品など「円高還元セール」が行われる商品があるのは、上記のような為替変動の仕組みがあるからです。逆に1ドル=120円以上の円安期には、仕入れ値が膨らみ安売りできないので、USモデルの輸入量が減少するという傾向もあります。

輸入クラブが値段を安く販売できる理由
・メーカー保証が付かない。万が一壊れても自己責任
・中古ショップに売る際の買取価格(リセールバリュー)が安い
・業者が円高で安く仕入れられた

このように、直輸入品のゴルフクラブが安いのには明確な理由があり、不良品や在庫処分品だからとか、客の評判が悪いから安い・・・なんて事はありません。体格が良く、ハードスペックを使いこなせる中〜上級者で「使わなくなったら高値で売りたい」という欲が無いのであれば、キャロウェイやテーラーメイドのUSモデルクラブを購入してみるのもありでしょう。

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