HOME > 悩みの原因と対処方法 > 考え方でOBを劇的に減らす方法
言うまでもないことですが、OBはゴルフのスコアアップにとって大敵です。OBを打った時点で2打罰なので、ダブルボギー以上がほぼ確定となります。100を切れないゴルファーは、1ラウンドで必ず何度かはOBを打つはずですが、これを減らすことが、中級者以上へ仲間入りする第一歩だとも言えます。
このページでは、考え方や準備だけで、OBを打つ確率を劇的に減らす方法を二つ紹介します。「そんな簡単にいくのか?」と思われるかもしれませんが、ゴルフは技術的な事以前に、コースマネジメントでスコアを良くする事は十分可能なのです。
※中井学プロは「自分がキャディを務めれば、一般アマチュアなら10打は縮められる」と豪語しています。それだけアマチュアゴルファーは、考え方の間違いでスコアを損しているという事です。
では、OBを避ける具体的な方法の一つ目です。考え方としては、ボールが曲がる方向を片方に限定するという事です。普段の練習から、スライス癖がある人なら、右に曲がる事を矯正するのではなく、逆球(フックやチーピン)が出ないような癖を付ける事です。
打った球が右にも左にも曲がる状態だと、OBを避けるには「運任せ」となります。しかし、例えば「真っ直ぐかスライスしか打てない」という人なら、最初から思い切ってフェアウェイの左へ向いて打つことが出来ます。これなら、スライスしても右の林まではいきませんし、真っ直ぐ飛んでもコースの左側に留まります。
★関連ページ;スライスを治さない方が100切りしやすい!?
フッカーの人は逆ですが、考え方は全く同じです。絶対にスライスしない癖が付いていれば、思い切ってコースの右側を向いて打っていくだけで、OBの確率は激減します。
プロゴルファーの人たちは、必ず「持ち球」といって、自分がナチュラルにどちらに曲がる球を打つのか、意図的に作り上げています。例えば日本の女子プロでは、藤田光里プロはドローヒッターで渡邉彩香プロはフェードヒッター、などと飛ばし屋でも人それぞれだったりします。
ストレートボールを打とうとすれば、左右どちらにも曲がるリスクがあるので、プロの人も逆球が出ないよう、普段から曲がる方向を一定に保とうとするのです。もちろん、彼女たちはプロなので、曲げようと思えば得意な方の逆へ曲げることも可能ですが、よほど必要に駆られる場面以外では、持ち球の逆に曲げようとはしません。それだけリスクの高い行為だということです。
100を切れないアマチュアは、ほぼ全員がスライサーです。しかし中級者〜90台のスコアが出せるようになってくると、段々と掴まったフックを打てるようになりますが、逆に引っかけ癖も出がちです。このような中途半端な状態の時、下手にスライスやフックの癖を矯正しようとすると、逆球も出るようになって、左右どちらにも曲がるリスクが高まります。
上達の壁にぶち当たっているアマチュアの中には、自分の曲がる癖を矯正しようとして、かえって球筋が安定せずにスコアを悪くしている人が、かなり多いです。シングル級になってくると、プロゴルファー同様、自分の持ち球が確立されて、曲がる方向が片側のみで安定しているので、OBを打つ確率を劇的に減らせます。
OBを激減させるもう一つの方法は、アドレスでの向きの「ズレ」を無くす事です。
非常にありがちなミスとして、アマチュアゴルファーの多くが、アドレス時に目標よりも「右」を向いている事が挙げられます。アドレスした自分の目線から、肩や腰のラインを目標を向けようとしがちですが、実はそれでは目標よりもフェースは右を向いている事になります。
特に近年では、アマチュアに多いスライサー対策として、フックフェースのドライバーや、アイアンでもバーチカルラインやトップブレードがやや左向きなクラブもあるので、更に正しく目標に向けにくいケースもあるので注意が必要です。
打ちっ放し練習場では、マットが四角く区切られているのでアバウトになりがちですが、普段の練習から目標に正しく向けるアドレスを練習する事も重要です。例えば、斜めの目標に対して自分なりにアドレスしてみて、そこでクラブをアドレスのラインに沿って置いてみて下さい。後ろから見ると、大抵の人が目標よりも右に向くはずです。アドレス時の肩や腰のラインは、自分の目線では、目標よりもかなり左を向いているのが正解です。
このアドレスのズレを修正するだけでも、アマチュアに最も多いパターンの「右プッシュアウトするOB」が激減するはずです。右プッシュした時に、そもそも最初から右を向いていた・・・というケースが初心者には本当に多いのです。
考え方だけでOBの確率を劇的に減らす方法まとめ
・ボールが曲がる方向を片方に限定する(持ち球を作る)
・アドレスで目標より右を向かないよう注意する
最後に、アマチュアに朗報となる情報も付け加えておきます。多くのアマチュアはスライサーですが、実はスライスはフックよりも飛距離が出ないので、そもそもOBになる確率は低いのです。100を切ってフック系の球が打てるようになった頃に、上達の壁に当たる事が多いのは、フックは飛ぶ分、OBにもなりやすいことが一因です。
当サイトでは、最短で100切りを達成するためには、あえてスライス癖を矯正しないことをお勧めしていますが、これは曲がる方向を一定に保つという意図と同時に、同じ曲がるでもフックよりもスライスの方がOBになりにくいので安全だからです。