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2018年に大ブレイクした、韓国出身の男子プロゴルファー=チェ・ホソン(崔虎星)選手のスイング動画を紹介します。ネットでも「変なスイングwww」「止まってないから『フィニッシュ』じゃ無いじゃん(笑)」「とてもプロゴルファーとは思えない」等と口コミで大人気となっている、極めて独特のスイングをしています。
チェ・ホソン(崔虎星)プロは、韓国出身(1973年生まれ)で2013年から日本ツアーに本格参戦しています。25歳からゴルフを始めたという遅咲きで、しかも特定のコーチに習わずに独学でスイングを作り上げたのだそうです。現在のスイング〜フォローからフィニッシュにかけての独特の動きも「年を取って飛距離が落ちてきたので、それを補うために」試行錯誤した末に生まれた打ち方なのだとか。
※チェ・ホソンのスイング動画(2018年)。
チェ・ホソン本人が言うように、実は少し前まではここまで極端に変なフィニッシュを取っていませんでした。下記の動画は、2014年時点でのチェ・ホソンプロのスイングですが、確かに現在同様に身体を「捻転」ではなく「回転」させて振っていますが、変なフィニッシュは取っていませんでした。
※チェ・ホソンの昔のスイング動画。
派手なガッツポーズや観客とのユーモアあるやりとりからも分かるように、おそらく現在の変なフィニッシュは、単なるパフォーマンスです。プロゴルファーも人気商売、ましてや異国の地で戦うのですから、目立つことを目的として、あえて変なスイングをしているのでしょう。ボールを打った後なので、あえて変な格好をしても球に影響はありませんからね。
しかし、身体の回転力をMAXに使うスイングは、一見の価値があります。「飛距離を補う」という本人の狙い通り、2016年には267ヤードに過ぎなかった平均飛距離は、2017年=276ヤード、2018年=282ヤードと、年々伸びてきているのです。ブレイクした2018年には、ツアー2勝目を飾るとともに、賞金ランキングもトップ10入りするなど「どんどん変なスイングになってるのに、強さも増してきたプロゴルファー」という、人気と実力を両取りする結果を生んでいます。
チェ・ホソンプロは2018年で45歳ですから、柔軟性の衰えを補うためにスイングを変えていくことは、理に適っています。実際に、ライバルである他の男子プロからも「インパクトまでは凄くいい形だ」「身体が硬い人には実は合理的かも?」などとポジティブな声が多いです。
日本人選手でもシニアツアーを見れば、身体の衰えを補う打ち方へと改造する人は多いです。新井規矩雄プロや海老原清治プロも、チェ・ホソンのように身体をあまり捻らず、回転させるように振る、いわゆる「ドアスイング」で有名です。また故・杉原輝雄プロは、頭が大きく左右にブレるうえ、肘も曲がったままという、超変則スイングでした。
※シニアツアーでの海老原清治プロのスイング。
頭を右に残す・肘を伸ばす・左の壁で腰の開きを止めてヘッドを走らせる・・・などの最新のスイング理論は、高齢になると難しくなります。ましてやアマチュアゴルファーが、タイガーやマキロイの打ち方を真似することなど「無謀」とさえ言えます。
変なフィニッシュまで真似しろとは言いませんが、チェ・ホソンプロのように身体を捻らず、右から左へくるっと回すだけの「ドアスイング」は、アマチュアゴルファーは一度試してみる価値はあると思いますよ。