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ゴルフスイングでは、インパクトでクラブヘッドよりもグリップが前方にある「ハンドファースト」の状態になっていることが、飛ばすための絶対条件です。(バンカーやロブショットなどを除けば)プロゴルファーなら必ずハンドファーストでインパクトしていますが、その動きが最も強烈に出る人が、2012年に賞金王になった藤田寛之(ふじたひろゆき)プロです。
スイングの特長が極端に現れて分かりやすいタイプなので、藤田寛之プロのスイング動画を紹介・検証してみます。
正面からのスローの動画をインパクトで止めれば、藤田プロの腕(グリップ)が左足のラインよりも出るくらい極端なハンドファーストになっていることが分かるでしょう。プロゴルファーにも個性的なスイングの人は多いですが、ここまでグリップの先行が顕著な人は見当たりません。当サイト管理人が知る限り、藤田寛之プロのハンドファースト度合いは世界一だと思います。
同時に、頭が右足側に残る「ビハインドザボール」の動きも極端で、強烈な逆「く」の字型のインパクトです。右足かかとがめくれ上がるのが結構早いですが、これだけ極端にスイング軸が後傾していれば、ベタ足を保つのは難しいです。ましてや藤田プロは身長168センチと小柄なので、ドライバーのような長いクラブになるほどスイングプレーンが「横振り」になるので、ヒールアップを避けられないです。
この極端なハンドファーストと頭が残る「逆くの字」な形は、アイアンでも同じです。ただしアイアンの方が、フォロースルーで手が返る(右手の平が地面を向く)動きが強いことも分かります。アーノルド・パーマーのような、シャフトが横を向くハイフィニッシュも特徴的ですが、弾道には関係ない部分なのでここでは割愛します。
もう一つ、藤田寛之プロのスイングで特徴的なのが、バックスイングの最後=トップの位置で動きが一瞬静止する事です。アイアンではそうでもないですが、ドライバーではトップの切り返しに明確な「間」があることが、動画を見ればよく分かります。
一部のゴルフレッスンでは「バックスイングは速く上げろ」という教えもあります(ジャンボ尾崎プロや山本道場など)。バックスイングを早く上げて、その反動をヘッドスピードに生かそうという事です。また「スイングは一連の動作なので、途中で止まるのは良くない」というレッスンも存在します。
ところが藤田寛之プロは、上記動画のように明確にトップで静止してますし、松山英樹プロなどはトップで止まる「間」はもっと長いです。一流のプロゴルファーでも止まる人が何人も居るのですから、切り返し前に静止することは決して間違いでは無いのです。
むしろトップで止まれる位にゆっくりバックスイングする方が、身体がぶれないので初心者にはお勧めです(⇒ゆっくりバックスイングすればショットが安定する!)。
藤田寛之のスイング動画まとめ
・数多のプロゴルファーの中でも、最も強烈なハンドファースト
・頭が右足側に残る「ビハインドザボール」の形も極端
・ドライバーではトップで一瞬静止する
このように藤田寛之プロは、かなり個性的・特徴的なスイングだと言えます。ですが、ハンドファーストやビハインドザボールの形は上級者を目指すには必須ですし、トップで静止するのは初心者のスイング安定にはかなり有効です。相当にクセの強いスイングですが、上級者から初心者まで、学ぶべき動きが詰まっているプロゴルファーだと言えます。