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2017年に世界ランキング1位になり、またアメリカツアーでも1.2を争う飛ばし屋、ダスティン・ジョンソン(DUSTIN JOHNSON)のスイング動画と解説です。
ダスティン・ジョンソン選手のスイングの特徴は、トップで左手首が手の平側に大きく曲がる、極端なシャットフェースです。前方からのスローで見れば良く分かりますが、バックスイングの直後から手首をコックして、そのままトップまで振り上げます。いわゆるアーリーコックです。
そして手首や右肘が、インパクト直前まで畳まれていて、強烈なタメが出来ています。このタメが、インパクトでシャフトが強烈に逆しなりしているヘッドの走りを生んでいるのです。
また、トップでグリップの位置が頭よりも上に来るほどの極端なハイトップも特徴的です。しかし一般的なハイトップの選手のようにアップライトなスイングプレーンではなく、背中側にグリップが来るのでむしろレイドオフ気味のトップです(1:44あたりの後方アングルが分かりやすい)。そこから一旦シャフトが背中側に倒れる感じ、いわゆるパッシブトルクを使うタイプのダウンスイングを行っています。
しかも左手は常にピンと伸びたままのスイングなので、肩周辺の筋肉(僧帽筋や菱形筋など)の柔軟性が相当に高くないと出来ない技術です。アマチュアゴルファーは無論、トッププロでもレイドオフ方向にここまで高いトップを作れる人は滅多にいません。
身長193cmという長身に加え、柔軟性を生かした高いトップが作れる事が、圧倒的な飛距離を生む原動力です。ダスティン・ジョンソンは2008年以降、毎年PGAツアーの飛距離ランキングでトップ5に入っているという屈指の飛ばし屋で、ヘッドスピードが常時53〜55m/sほどあるようです。2018年1月のセントリー・チャンピオンズでは、430ヤードのパー4をあわやホールインワン!というスーパーショットを打っています。
映像表示によると時速12マイル(風速5.4メートル/秒)という追い風ですし、マウンドで跳ねて相当転がってますが、430ヤードといえばドラコン選手でも簡単には出せない飛距離です。
但し規格外過ぎて、一般アマチュアから見ればあまり参考になるスイングとはいえません。190センチ超という体格、圧倒的な柔軟性で作るレイドオフなのに高いトップ、左手首が大きく折れるシャットフェース・・・どれも極端すぎて、アマチュアゴルファーが真似するのは不可能です。「世界一の奴って凄いなぁ」と鑑賞するだけに留めておく選手でしょうね。