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吉本巧氏は、米国へ単身ゴルフ留学し、現地でツアープロやコーチの経験も持つプロゴルファーです。現在は、神奈川県で「99ゴルフスクール」というスタジオを運営されている、人気のレッスンプロです。
吉本プロのレッスンの中核は「一軸スイング&肩の回転で打つ」という理論です。一般的な体重移動が起きる二軸スイングではなく、背骨を中心とした一軸でスイングすべきだと説きます。そして最も重要なのが、ダウンスイングで左肩からスタートさせる事だと強調します。
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吉本理論をひと言で集約すると「肩の回転こそが最重要」というレッスンです。
ゴルフスイングは、身体の回転させて遠心力を生かして飛ばす事が重要です。そして日本のゴルフレッスン書では「腰を切る」だとか「下半身リードのボディーターン」だとか、下半身・腰の回転ばかりが強調されます。しかし吉本理論では、ダウンスイングの始動を必ず「肩から」と教え、「下半身リードでスイングしてはいけない」と断言しています。
当サイト管理人も、吉本理論の「ダウンスイングは肩から」という考えは、アマチュアゴルファー(特に初心者)には最適だと思います。その理由は、上半身主導のスイングの方が「振り遅れ」が起きにくく、しっかり捉まった球が打ちやすいからです。
ゴルフスイングというのは、下半身が先に動けば、振り遅れのスライスが起きやすいです。足や腰といった、クラブヘッドから遠い場所を先に動かせば、インパクトまでにヘッドが返って来づらいからです。一方で、肩はクラブを握る腕と直結しているため、上半身の回転はクラブヘッドに伝わる時間が短く、インパクトまでにヘッドが返って来やすいので、振り遅れにくいです。
初心者の人は一度、下半身を全く動かさず、肩の回転だけでドライバーを打ってみて下さい。腕を飛球線方向へ振らず、ヘソから上〜胸や肩だけを回して、クラブを振るのです。この方法だと、遠心力が働いてシャフトが逆しなりするうえ、下半身が動いてないので振り遅れも起きないので、確実に球が捉まる=フック系のボールが打てるはずです。肩の回転だけで球を打つと、絶対にスライスしない〜嫌でもフックしか打てなくなります。
★関連ページ;ゴルフスイングにおける遠心力の本当の意味
吉本理論の「左肩リードのスイング」は、多くのアマチュアゴルファーが悩む「振り遅れのスライス」を矯正する為に、特に有効なレッスンだと言えます。桑田泉プロの「下半身を動かさず手打ちする(クォーター理論のS3)」なども同様の意図です。しかし人によっては「手打ち」と言われると腕を飛球線方向に振って遠心力を阻害したり、腕に力が入りすぎて肩が回らなかったり、等の弊害も生まれがちです。吉本理論の「左肩リード(肩を回転させる)」だと、そのような弊害が起きにくいメリットがあります。
肩の回転不足は、アマチュアゴルファーにありがちな問題です。実は「腰を切れ」と言われて腰が回らない人は、若い人ならほぼ居ません。しかし「肩を回せ」と言われても十分に回転させられない人は、結構な割合で居ます。
肩関節の柔軟性というのは、個人差が極めて大きいです。有名な検証法が、両腕を上下から回して、背中の後ろで組むストレッチです。右手と左手が楽々と組める人も居れば、20センチ以上も離れた位置までしか可動できない人など、本当に個人差が大きいです。肩関節だけでなく、肩胛骨周りの筋肉の柔軟性や、筋肉量なども影響しています。
※背中で両腕が当たらない人は、肩胛骨周りの筋肉が柔軟性不足です。
いずれにせよ、腰が回せない人は少ないですが、肩が回せない人は珍しくないのです。そして肩が回らないで腰ばかり回ってしまうと、振り遅れのスライスしか出ないのです。
当サイト管理人も、柔軟性が無い上に筋肉質なので、肩が非常に回りにくく、初心者の頃はプッシュアウトスライスばかりでした。しかし、自分が肩の回転不足であることに気付いてからは、下半身リードを封印して、とにかく肩をしっかり回す事だけに専念し、スライスを封印して飛距離が大幅に伸びた経験があります。ですから吉本理論の「ダウンスイングは左肩から」という教えは、アマチュアゴルファーには極めて効果的なレッスンだと断言できます。
下半身リードでスイングできれば、確かにヘッドスピードは上がるので、極めれば有効です(実際にプロゴルファーは皆下半身リード)。しかしそれは、肩をしっかり回す動きが身についた、上級者向けの理論です。初心者やプッシュアウトスライスが治らない人は、一旦、下半身リードを忘れて肩の回転から始動するスイングで、球を捉まえる感覚を養う事が最重要だと思います。