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日本のゴルフクラブの販売額は、2015年度で894億円でした(出典;日経業界地図2017)。その販売シェアが以下のグラフです。販売額=人気の順だと捉えておおむね間違いないでしょう。
日本でゴルフクラブの販売額シェアは、1位がダンロップゴルフです。高齢者ゴルファーに圧倒的な人気を誇る「ゼクシオ」シリーズと、アスリートゴルファーにも対象を広げた「スリクソン」シリーズが販売の中心です。2015年はちょうど年末に、新バージョン「ゼクシオ9」が販売されたので、年末に一気に数字を稼いだ格好です。ちなみに2014年も、ダンロップが販売シェアトップでした。
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販売本数でみれば、おそらくここまでダントツでは無いと思いますが、何せゼクシオは高額なので、販売金額でシェアを出すと圧倒的な存在になるのです。またゼクシオは、売られていない店は存在しないのでは?というほどに販売網を広げていることも、トップの要因です。
同じく高価かつブランド力の高い本間ゴルフとの差は、本間が販売店を絞ってプレミア感を出す戦略なのが、ゼクシオほどシェアが伸びない原因です。2位メーカーの二倍の販売額をたたき出すダンロップは、日本のゴルフ業界では完全に一人勝ちという存在です。
上記グラフのように、シェア2位から5位は2ポイント弱の差で、順位がどうひっくり返ってもおかしくない状況ですが、2015年はタイトリスト(アクシネット)が二位になっています。
タイトリストは、ドライバーやアイアンセットの販売はそこまで強いとは思えず、日本でそんなに人気があるメーカーとは言えません(クラブメーカー毎の特長比較)。しかしタイトリストは、単品ウェッジやパターの販売が強いことが、トータル販売額で2位になれた要因です。
日本では、ゴルフのアイアンセットは5番〜PWまで、アプローチウェッジやサンドウェッジは別売り〜単品で買うというのが、一般的な習慣になっています。タイトリストに限らず、単品ウェッジは1本1万5千〜2万円程度なので、6本入りで5〜8万円程度の一般的なアイアンセットと比べると、かなり割高=メーカーにとっては利益を上げやすいドル箱製品です。
他には、石川遼など人気プロとの契約で高いブランド力を獲得しているキャロウェイ、アスリート系ゴルファーに圧倒的に支持されているテーラーメイドなど、外資系企業のブランドが名を連ねています。そんな中、日本メーカーとしてブリヂストンが熾烈な2位争いに食い込んでいます。
ブリヂストンは、JGRシリーズのような上級者向けから、PHYZやVIQのような初心者向けのシリーズまで、幅広いラインアップを揃えることでシェアを広げる戦略です。個人的には日本人に合ったクラブ作りをしていると思うので、外資メーカーに負けずに頑張って欲しいですね。
但し、2位争いをしているメーカーの販売額は、新商品の投入サイクルが早いことも考慮せねばなりません。例えばテーラーメイドは、ロケットボール・ブレイズやグローレやエアロバーナーなど、毎年必ず何かしらのシリーズのニューモデルを投入しています。キャロウェイやタイトリストなど他のメーカーもほぼ同じです。
そう考えると、2年ごとのモデルチェンジであるにも関わらず、毎年トップ販売額を稼ぎ出すゼクシオは強さが際だっており、王座は揺るぎないと言えますね。