HOME > ゴルフに関するデータと用語集 > 東京五輪ゴルフ会場問題
東京五輪のゴルフ会場は、当初は東京湾に面した若洲ゴルフリンクスで決定していました。しかしいつの間にか、東京から遠く離れた埼玉県川越市の「霞ヶ関カンツリー倶楽部」に変更されたことが問題となっています。
アクセスの良さ、選手やメディアの宿泊施設、気候(霞ヶ関は暑すぎる)や運営コストなど、あらゆる面で見て若洲ゴルフリンクスの方が優れています。しかも近年の五輪憲章で強調される「レガシー(閉会後も国民に広く利用されること)」という面では、霞ヶ関カンツリー倶楽部は会員限定の高級倶楽部で、女性が正会員になれない等の問題もあり、論外の存在なのです。
※霞ヶ関カンツリー倶楽部は、廣野ゴルフ倶楽部や小金井カントリー倶楽部と並び、日本で最も敷居の高いゴルフ場であり、しかも会員権売買はクローズドな為、オーガスタナショナルなどと同じで情報が表に出てこない超閉鎖的なコースです。
ダイヤモンドQ(2015年5月号)の「プレーしたいゴルフ場ランキング」では7位でした。ちなみに廣野ゴルフ倶楽部が1位で小金井カントリーが5位です。
このような状況にも関わらず、なぜ霞ヶ関カンツリーへの会場変更がごり押しされたのか、そしてこの問題をメディアがほとんど取り上げない理由は何故なのでしょうか?
変更の黒幕は日本ゴルフ協会(JGA)の上層部だと言う声が、タケ小山氏など複数から上がっています。山奥にある霞ヶ関カンツリーに会場を移転させれば、道路整備や施設整備など多額のコストが発生するため、JGAの中に利権にありつける輩が多いという訳です。
ジャーナリストの上杉隆氏によると、日本ゴルフ協会とオリンピック組織委員会の上層部は同じ面子で固められているそうです。同時にメディアの幹部もオリンピック組織委員会に入っており、彼らの決定を疑問視すると東京五輪の放映で左遷されるので、批判できないことが裏の理由なのだと言います。以下、上杉氏の解説動画です。
この決定を覆す可能性があるとすれば、五輪の競技会場だけでなく豊洲市場の移転問題でも壮大な「ちゃぶ台返し」を繰り返している、小池百合子都知事の存在です。実は、JGA以外のゴルフ界〜例えば日本ゴルフ改革会議や日本プロゴルフ協会は若洲ゴルフリンクスを推奨していますし、前述のように条件もコストも若洲にすべきことは、関係者の多くが理解している事です。
またIOC(国際オリンピック委員会)も、霞ヶ関カンツリー倶楽部の女性蔑視なスタンスを問題視していると、丸川珠代五輪担当相が発言しています。勿論、観客も都内の方が良い訳ですから、実は霞ヶ関の開催で喜ぶのは、JGAと一部の裏の利権者だけなのです。
そして小池知事が問題提起すれば、報復を恐れて報道を自粛するテレビもごまかしが効かなくなり、若洲ゴルフリンクスのメリットを報道せざるを得なくなります。小池知事自身もゴルフを嗜まれるそうですが、ぜひ霞ヶ関カンツリーに潜む裏の利権にメスを入れて欲しいものです。