HOME > ゴルフに関するデータと用語集 > 社長や芸能人がベストスコアを出せる理由
ゴルフが趣味だという人は一般人だけに限らず、有名な大企業の社長だったり、芸能人の中にも沢山居ます。例えばソフトバンクの孫正義氏は「ベストスコア69」だとか、元日本サッカー協会会長・川渕三郎氏はエイジシュート(年齢以下のスコアで回る)を出したとか、ホントかよ?と疑いたくなる凄いスコアの逸話は多いです。
芸能人などは「こんな鈍そうな奴がベストスコア=70台なんてホントかよ?」みたいな人も沢山居ます。渡辺裕之さんのように、レギュラーのゴルフ番組で実際の腕前を披露している人はともかく、テレビやネットで酷いショットを連発して「やっぱり嘘だな」と思われる芸能人が多いのが現状ですよね。
例えば下記の動画では、ヒロミさんや小泉孝太郎さんなどは良いスイングをしてますが、小倉智昭、宮根誠司あたりの自称ハンデは相当に怪しく感じますよねw
しかし実は、平凡な一般人よりしょぼいフィジカルしかない経営者や芸能人が、信じがたいベストスコアを出せることには、明確な理由があるのです。それは実にシンプルで・・・
・年間のラウンド数が多いから
・・・理由はこれだけです。これを聞くと、ゴルフをあまり知らない初心者の人は「単純すぎてアホらしい」と思うでしょうが、ベテランゴルファーの人ほど納得がいくはずです。
アマチュアゴルファーのスコアというのは「20打以上の幅」があります。ベストスコアが70台という人でも、自分の調子が悪い時と、悪天候や悪運が重なれば、100以上叩く日なんて珍しくも何ともないのです。ベストスコアが60台前半のプロゴルファーだって、不調時には80台を叩く日もある訳ですから、アマチュアにとってはこの程度のムラがあって当然なのです。つまり、ゴルフにおいて「ベストスコア」というのは、極めて運の要素が大きいのです。
であるなら、良いベストスコアを出すには、単純に試行回数を増やせる人=年間ラウンド数が多い人ほど、チャンスが大きい訳です。どんなに練習場で技術を磨いている人でも、実際のコースでのラウンドが年間1〜2回という人は、ベストスコアが出せる確率は極めて低い訳です。
※ベストスコアではなく「ハンディキャップ」だと、10ラウンドの平均スコアとなるので、その人のゴルフの腕前をある程度は正確に表せます。しかしベストスコアは最大瞬間風速、単なるまぐれ当たりに過ぎないので、ゴルフが上手いかどうかとは別物だと思って良いのです。
もう一点、有名社長や芸能人はお金持ちなので、必ずキャディー付きでプレーすることも、ベストスコアが良くなる理由でしょう。ゴルフのスコアでパッティングが極めて重要なのは、言うまでもない事です。アマチュアには難しいグリーン上のライン読みが、キャディーさんがいれば相当有利に働きますからね(詳しくはキャディー付きプレーでスコアが良くなる5つの理由のページをご覧下さい)。
ビートたけしや明石家さんま・所ジョージなど、大御所芸能人ほど不細工なスイングだったり、笑いを取りたいのか本気なのか分からない酷いショットを出します。本当にまともにカウントしたベストスコアなのか?それとも周りが忖度して「1m以上のパットでもOK」みたいなインチキスコアなのか?疑わしいですよね。飛距離が200ヤード出てるか怪しいような、オジサン芸能人ゴルファーは、本当に70台で回ってるのでしょうか?
この疑問も、初心者には理解しづらいかもしれませんが、ベテランゴルファーなら熟知している「ある事柄」が関係しています。それは「ゴルフはアスリート競技ではない」という事です。
確かにアメリカ・PGAツアーは、大きな身体と強靱なフィジカルで300ヤード以上をぶっ飛ばすアスリートだらけです。しかし、一般のトップアマチュアレベル(シングルプレーヤー)の人達は、単なる一般人であり、見た目も普通のおっさん・・・という人達が大半です。
前項の最後にも書きましたが、ゴルフはパターの重要度が極めて大きいです(何せパーの半分はパットで構成されている)。また「300ヤード飛ぶけどOBだらけ」というゴルファーより「200ヤードしか飛ばないが常に真っ直ぐ」というプレーヤーの方が、絶対にスコアは良くなります。ゴルフは本質的に減点競技であり、得点(バーディ)は限られるが失点(ボギー以下)は無限大・・・という性質なので、3パット・4パットやOBなど大トラブルを起こせば、幾らバーディーを重ねても補いきれないからです。
★関連ページ;ゴルフ100切りでやってはいけない4つのこと
この事実は、200ヤードも飛ばないのにエイジシュートを出せるお爺ちゃんゴルファーの存在や、ドラコン大会に出るプロがツアーでは全く活躍できない事が、如実に証明しています。ゴルフは、ミスの少なさと、ショートゲームの上手さが、最も重要なスポーツなのです。
ついでに言うと、スイングの美しさとスコアも、全く関係しません。綺麗なスイングでも曲がりまくる人も居れば、不格好なスイングでも安定している上級者も沢山居るのですから。
※スイングは「格好良さより再現性(リズム)だ」と強調する古閑美保プロ
要するに、ゴルフは「フィジカルエリートの競技」では無いのです。だから、中年太りで全く鍛えていなない大御所芸能人や有名人社長などが、70台のスコアが出せたとしても、不思議ではないのです。ましてや時間もお金もある人達なので、週に3回とか4回とかラウンドできるので、ベストスコアが良くなる条件を満たしている訳です。
確かに大御所芸人や、孫正義や三木谷浩史のような有名社長は皆、自己顕示欲の塊みたいな性格なので、見栄張ってインチキなスコアを言ってるだけかもしれません。しかしこういう人達のフィジカル・ポテンシャルでも、70台のスコアが出せる可能性があるのも、ゴルフという競技の本質なのです。
有名社長や芸能人が凄いベストスコアを出せる理由まとめ
・孫正義や川渕三郎など、凄いスコアを自称する有名人は多い
・ハンディキャップは実力だが、ベストスコアは運!
・よってラウンド数が多い社長や有名人ほど、良くなるバイアスが生じる
では逆に、滅多にラウンドできないゴルファーはどうすればよいのでしょうか?夜に練習場には行けても、朝からゴルフ場に行けるのは年に2〜3回しかない・・・なんて人は、ベストスコア競争からは降りるべきなのでしょうか?
当サイト管理人は、滅多にコースに行けないアマチュアゴルファーには、18ホールではなく9ホール区切りで考えることをお勧めしています。「100を切る」が目標だという人なら、まずは「ハーフで50切り」を目指せ!という訳です。例えば、午前中はメチャクチャで60打以上叩いたとすれば、100切りは不可能ですから、午後からの9ホールで50打以内を目指す訳です。
それでも無理となったら、今度は目標を更に小さくして「一つでも多くパーを取る」とか「人生初バーディーを目指す」などと、トータルスコアではなく1ホール単位目標に切り替えていくのです。ラウンド数が少ないゴルファーは、自分のプレーに自信を付ける機会が少ない訳ですから、金満芸能人のように「今日はもういいや」と捨てラウンドを作る余裕など無いのです。
トータルスコアが望めないならきっぱり切り替えて「俺はバーディーを取ったことがある」「皆がスコアを崩すホールでパーを取った」等と、少しでも自分に自信が持てる結果を求めることに切り替えるのです。そうやって少しずつ自信を付けていくことが、将来的に少ないラウンドでもベストスコアを出すチャンスを広げることに繋がるのですから。