ゴルフ72のコツ
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ゴルフ会員権に高額な「名義書換料」が設定される理由

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ゴルフ会員権の売買には別途「名義書換料」という料金が設けられている場合があります。名義書換料は、設定されているコースもあれば、不要なコースもあります。料金も10万円未満から数百万円とまちまちで、中には会員権本体よりも高額なケースも見られます。高額な名義書換料が設定される理由と、その制度の仕組みを分かりやすく解説してみます。

名義書換料とは、ゴルフ場に対して支払う手数料の事になります。一方で会員権自体の売買は、当事者同士の金銭取引なので、金融用語で言うところの「相対取引」になります。つまり会員権の売買にゴルフ場側は関与しておらず、会員権がどれだけ高額で売買されても、仕組み上、ゴルフ場側には一円の収益にもなりません。ここが理由となるポイントです。

ゴルフ会員権の売買の仕組み

例えば、市場価格100万円のAカントリークラブの会員権を持つBさんが、Cさんにこれを売ったとします。お金はBさんからCさんに動くだけで、Aカントリーには全く収益は発生しません。

厳密には、この100万円の売買には仲介業者(住地ゴルフや椿ゴルフなど)の手数料が必要なので、Bさんは100万円全てが儲けになる訳では無いです。仲介業者の手数料はまちまちですが、100万円の会員権だと1〜5万円が相場です。

一方で、会員の人物が入れ替わると、名簿やロッカーの書き換えなど管理コストが必要ですし、新加入の人物に問題が無いか?反社会勢力との繋がりは無いのか?等の心配を抱える事になります(名門コースなら身辺調査を行うケースもある)。つまり会員権が頻繁に売買されても、ゴルフ場側にはメリットが何も無いので、極力抑制したい思惑があるのです。だから名義書換料というコストを「あえて」設定して、投機対象として闇雲に売買される事を防いでいるのです。

ゴルフ場側は会員権が頻繁に売買されたくない!?

ゴルフ会員権は、上場会社の株式と似た仕組みを持っています。上場会社もゴルフ場も、お金が得られるのは最初に株券・会員権を売り出す初回時(新規公募)のみで、その後市場で投資家同士・ゴルファー同士がいくらで売買しようと基本的に関係ありません。株や会員権が何十倍に暴騰しても、実は上場会社やゴルフ場は1円の得にもならないのです。

厳密に言うと、会社の株価(ゴルフ場の会員権価格)があまりに安値で低迷していると、「業績に悪影響な事態が隠れているのでは?」とあらぬ理由を勘ぐられ、取引先から警戒されたり、銀行からの新規融資の審査が厳しくなる、等の間接的デメリットが生じる可能性はあります。そもそも株価・会員権価格が余りに低いと、体裁が悪いので、既存の株主・会員が快く思いません(特に上場会社は、経営者が大株主なケースも多いので、株価の下落は嫌われる)。

従って上場会社もゴルフ場も、株価・会員権価格の騰落は、直接的には経営に関与しませんが『なるべく高値維持してくれた方が良い』とは考えています。

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更に言うとゴルフ場側は、会員は一般客よりもプレー料金が安いので、なるべく一般客が増える方が儲かります。週に何度もコースを回っていたビジターのゴルファーが、滅多にプレーしない「幽霊会員」の会員権を購入されても、ゴルフ場側は嬉しくない訳です。ゆえに名義書換料を設定して、メンバーが入れ替わるのであれば、少しでも手数料収入を得て帳尻を合わせようとしているのです。

ゴルフ会員権の名義書換料が設定される理由まとめ
・会員権の売買は、当事者同士の相対取引で、ゴルフ場は関与しない
・頻繁に会員権の名義が換わると、ゴルフ場側は負担だけでメリットがない
・よって「名義書換料」を設定して、無闇な売買を抑制している

しかし今後は少子高齢化により、ゴルフ人口の更なる減少が危惧されています。メンバー全員が幽霊会員では、日々のプレー料金収入が無くなって、経営破綻しかねません。よって名義書換料を無料にして、安い会員料金でも構わないから頻繁にプレーしてくれる客を集めたい、と考えるゴルフ場も増えています。

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