ゴルフ72のコツ
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ミート率とは?原理と改善する方法

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ゴルフスイングの解析データの一つに「ミート率」という極めて重要な数値があります。ミート率とは、打ったボールのスピード(初速)を、ヘッドスピードで割った数値です。トラックマンのようなプロ仕様の測定器だけでなく、ユピテル GST-5 GLなどの1万円以下の簡易計測器でも、ミート率は測れます。


※練習場球でミート率が1.5を超えるのは、明らかな誤計測

ミート率が高いほど、ヘッドスピードのエネルギーをより効率的にボールに伝えられている、という原理です。ゆえにミート率は、クラブヘッドの芯(スイートスポット)で捉えるほど高くなります。またロフト角が立った(小さい)クラブほどミート率は高くなります。ドライバーだとミート率1.4以上の数値も出せますが、ショートアイアンだと1.1〜1.2程度が限界となり、ロフト角50度以上のウェッジだと「1」を下回るのが正常値です。

同様に、クラブフェースの反発力が高いほど、ミート率も高くなりますが、2018年現在のゴルフクラブは「ミート率=概ね1.5以下」という反発規制が掛かっています。ゆえに、レーダー機器で解析した時に、もしミート率が1.5以上の数値が出ていれば、それは計測エラーという事です(ボールスピードが速く出すぎた、もしくはヘッドスピードが遅く出すぎた)。

※2008年1月以降に適応された「SLEルール」により、現在販売されているゴルフクラブは、反発係数が0.830以下とされているので、ミート率に直すと1.50程度が限界となります。但し、ルール不適合な高反発ドライバーや、高反発ボールなどを使えば、原理的にミート率1.5以上も可能です。

女子プロゴルファーのヘッドスピードは平均40〜43m/sほどなので、男性アマチュアとほぼ同じですが、彼女達はアマチュアよりも明らかに飛ばします。その飛距離の秘訣は、ヘッドスピードが同程度でも、ミート率が高い(エネルギー効率がよい)からです。

現在のルール下では理論上、ドライバーだとボールスピードの4倍が最大飛距離となります。ミート率を極限値である「1.5」まで高まったショットを打てれば、ヘッドスピード40m/sでもMAX240ヤードを飛ばすことが可能です。無論、気象状況やバウンドした場所の傾斜等によって、コースで打つ際には更に飛距離が伸びるケースもあり得ます。

ミート率を高くする方法

ミート率を改善する〜クラブの芯(スイートスポット)で打つ精度を高める方法として、まず重要なのがアドレスです。特にボールとの距離がポイントで、アマチュアゴルファーの多くが、ボールに近づきすぎる傾向があるので要注意です。ヒールヒットやシャンクが多い人や、突然チーピン(極端な引っかけ)が出る人は、ボールとの距離を変えてみましょう。自分のスイングにベストなアドレスが決まれば、芯で打てる確率は間違いなく高まりますよ。

★関連ページ;アマチュアは近すぎる!?アドレスで最適なボールとの距離

もう一つ重要なポイントは、トップを安定させることです。実はトップの位置さえ一定に保てれば、ダウンスイングで軌道が大きく乱れることは少ないのです。ボールを強く叩こうとすれば、自ずと力の入れる方向やタイミングは一定に納まるので、トップが同じ位置なら、アマチュアゴルファーでもミスヒット(ミート率が下がる)は起きにくいのです。

トップの安定とミート率の関係

アマチュアがミート率が低い最大の原因は、トップの位置がばらつく(=バックスイングが安定しない)ことです。トップがバラバラだと、毎回シャフトのしなり方・ねじれ方が異なるので、同じようにダウンスイングしても、クラブヘッドが下りてくる位置がズレてしまいます。

当サイトでは、初心者ほどゆっくりバックスイングする事を推奨している理由は、速く振り上げようとするほどトップのズレ幅が大きくなるからです。特に100を切れない低級アマチュアは、バックスイングの反動で速く振ろうとしがちで、遠心力で身体がブレやすく、ダウンスイングで軌道がズレてミート率が悪くするケースが多いです。

もう一つ注意する点は「すくい打ち」を無くすことです。前述の通り、ロフト角が増えるほどミート率が下がる=ボールの初速が削がれるので、下からすくい上げるようなスイングをすることは御法度です。

一般的に「ドライバーはアッパーブローがベスト」と言われますが、100を切れないアマチュアゴルファーの多くは、ドライバーを過度のすくい打ち、カチ上げスイングでミート率を下げている傾向が強いです。アイアンをダウンブローに打つのは絶対ですが、ドライバーをアッパーブローで打とうとする事は、低級アマチュアにはお勧めできません。「水平に払い打つ」くらいのイメージが、アマチュアにはベターです。

アドレスの最適化と、トップの位置を常に同じにする、そしてすくい打ち(ロフト角が寝る)の動きを撲滅する、この3つができれば自ずとミート率は高まります。アマチュアゴルファーは、飛距離アップさせるためにヘッドスピードを上げようとしがちですが、ミート率を改善する練習をした方が有効なケースも多いですよ。

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