ゴルフ72のコツ
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ゴルフに筋肉は必要か?飛距離アップに有効な筋トレ方法

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ゴルフクラブはドライバーで重さ300グラム程度、重いサンドウェッジでも500グラム程度に過ぎないので、非力な人でも問題なく振り回せます。また女子プロゴルファーや石川遼プロのように、細身で華奢な人でも飛ばせるので「筋トレは無意味だ」と思われがちです。

確かに女子プロゴルファーなどは、一般男性よりも遙かに筋力が弱いにも関わらず、男性よりも飛距離が出ます。ゴルフの物理現象〜遠心力タメを上手く使えている事も無論なのですが、それ以外にも理由はあります。実は彼女たちは、一般男性よりも最大筋力が弱いのは事実ですが「ゴルフに必要な筋肉の使い方」をマスターしている事が、飛距離が出る大きな理由なのです。

※昔、ゴルフ雑誌で女子プロゴルファーの握力や背筋力を測る企画がありました(確かALBA)が、ほとんどの選手が握力2〜30キロ、背筋力は100キロ程度と、一般男性よりも遙かに弱かったです。

具体的にいうと、女子プロのように飛距離が出せる筋肉とは、最大筋力(MAXの力)の大きさよりも、力を出すまでの時間が早い、瞬発力が優れている筋肉です。ゴルフのダウンスイングは1秒にも満たない一瞬の動きなので、一気に最大出力を出せるタイプの筋力が必要なのです。

自動車に例えると、女子プロは最高120キロまでしか出ないが、加速が優れていて一瞬で100キロを出せるターボエンジン車のようなものです。逆に、最高時速200キロ以上出るボディービルダーのように強力な筋肉を持っている人でも、加速が鈍くて100キロを越えるのに何十秒も掛かるようでは、ゴルフでは役に立たないのです。

この「筋力の瞬発力」が最も如実に出る競技の一つが、アームレスリングです。いわゆる腕相撲は、一見すると腕力(握力とか)が強い人が有利そうですが、実はアームレスリングのトップ選手は、最大筋力の大きさよりも、一瞬で力をマックスまで出せる瞬発力が優れています。

テレビの某バラエティー番組で、ボブサップがアームレスリングチャンピオンの日本人に挑み、開始一秒足らずで負けたというシーンがありました。チャンピオンもかなりマッチョな体格ですが、ボブサップに比べればはるかに小柄で、腕の太さも3分の2位しかなく、見た目ではとても勝てそうには見えませんでした。しかし、筋力の瞬発力を極限にまで鍛えているので、立ち会いの一瞬で勝負を決められるのです。

※補足しておくと、最大筋力は筋繊維の太さに比例しますから、単純なパワー〜握力とか背筋力とかは、チャンピオンよりもボブサップの方が間違いなく強いです。それにボブサップは、トーナメントで他のアスリート達に圧勝しており、パワーだけなら人類最強クラスです。
また昔の番組で、横綱=武蔵丸が別のチャンピオンアームレスラーと対決して1勝2敗でしたが、その一勝もチャンピオンが一瞬で勝ちかけたのを武蔵丸が耐え、逆転で押し倒した内容でした。腕相撲で倒されかけた状態から逆転するには、圧倒的なパワーの差が無いと実現しません。つまり最大筋力では圧倒的に武蔵丸の方が強く、瞬発力で負けていただけなのです。

話が脱線しましたが、要するに筋肉の最大出力を増やす事と、出力アップのスピードを速める事とは、物理的に別の要素なのです。一般の人がスポーツジムのマシンで行っている筋トレは、ほとんどが最大筋力を上げるトレーニングであり、それを鍛えてもゴルフの飛距離アップにはほぼ無関係です。

筋肉の「瞬発力」を鍛えれば飛距離は伸びる!

ゴルフで必要なのは、筋肉の瞬発力、1秒に満たない一瞬で強い力を発揮する能力です。この筋肉の瞬発力は「伸張反射」とも呼ばれ、これを鍛えるトレーニングは「プライオメトリクス」と呼ばれます。近年、スポーツ医学の発達でプライオメトリクスの重要性が確認されており、野球やサッカーなど様々なプロスポーツの練習で取り入れられています。

プライオメトリクスのトレーニングは、上記のように一瞬で力を出す事が目的です。ダンベルでいうと、より重い斤量を上げれるようにする事ではなく、また回数を沢山できるようにする事でもありません。5秒とか10秒とかの短い間に、出来るだけ沢山上げ下げできるように「素早く動かす」練習こそが、伸張反射を鍛えます。

ゴルフの飛距離で重要な筋肉は、ボディーターンを司る筋肉〜特に体幹の捻り戻しに関連する腹斜筋・脊柱起立筋・広背筋など、また体幹を誘導する大腿筋群や大臀筋など、そして手首(リスト)の筋肉です。

例えば腹斜筋を鍛えるには、上記のサイドクランチという横向きの腹筋運動が有効ですが、通常は呼吸に合わせてゆっくり上下させます。しかし筋肉の瞬発力を付けるためには、呼吸は考えずにとにかく高速で上げ下げする筋トレをするのです。ほんの5〜10秒間でよいので、とにかく限界まで早く動かすよう努力するのです。

同様にリストを鍛えるには、ダンベルを手首だけで上げ下げする「リストカール」が基本ですが、これも重さは軽くてよいので、とにかく短時間で高速に動かすトレーニングが有効です。

しかし何よりも、ゴルフで最強のプライオメトリクストレーニングは「素振り」です。当たり前の話ですが「本番」と同様の動きをする訳ですから、必要な筋肉が確実に使われる最高の筋トレです。ゆっくり振らず、とにかく最速のヘッドスピードを出すよう早い素振りを繰り返すのが、最も確実に飛距離を伸ばすトレーニングになります。プロゴルファーで筋トレを行わない人は居ても、クラブを振らないプロは居ませんからね。

ゴルフに筋肉は必要か?飛距離アップに有効な筋トレ方法まとめ
・最大筋力とゴルフの飛距離はほぼ無関係
・必要なのは、瞬時に大きな力を出すための、筋肉の瞬発力
・プライオメトリクスで体幹やリストを鍛えると有効

筋トレというと、重い物を動かす「最大筋力」ばかりに目が行きがちですが、ゴルフの飛距離アップには筋肉の瞬発力の方が遙かに重要です。

腹筋やスクワットのプライオメトリクスは、用具も不要で場所も取らないので、誰でも実戦できるお手軽トレーニングです。そしてプライオメトリクスは、ボディービルダーのような筋肥大を伴いませんから、体型を気にする女性の人でも問題なく行えます。

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